
片岡義男さんの角川文庫シリーズが大好きで、大学生の頃からよく読んでいました。その多くは恋愛小説で、まるで海外ドラマのように洗練されたユーモアたっぷりの会話の数々に、「私も大人になったらこんな恋愛できるのかな」と胸を躍らせたもの(結局その夢は叶わずでしたが……笑)。
『一日じゅう空を見ていた』は、そんな角川文庫シリーズの中でも大好きな本。
もうすぐ誕生日を迎える彼女のために、彼が「プレゼントは、なにがいいだろうか」と聞く。その問いに対して彼女が出した答えが、とっても、とっても秀逸なのです。
彼と彼女の関係性が、最後まで明確に描かれないところも好きなところ。ぜひ、空が眺められる気持ちのいい場所で読んでほしいです。ロマンチックな気分に浸りたい時におすすめの一冊。