写真家・コラムニストである古性のちさんが、四季の美しい言葉たちを蒐集し、編集した一冊。
── 俳句も和歌もやらない、フォトグラファーである私が「日本の季語」のジャンルに興味を持ったのはごく最近のこと。それこそ世界が閉じてしまった今から3、4年ほど前のことで当時タイに拠点を構え「旅こそ生きる意味!」と狂ったように渡り鳥生活をしていた私が、日本をもう一度「暮らす場所」として向き合う準備をしなければならなくなった時。どう私なりにこの国を愛そうか考えた末たどり着いたのが四季を言葉であらわす日本特有の美しい文化でした。(あとがきより)
日本ならではの四季の気候、そして、それを表現するみずみずしく凛とした言葉たち。「日本で暮らしてよかったと思いたい」、そんな祈りに答えるかのような美しさが、ページの端々から感じられます。
写真集として眺めても、文章を書く際の参考にしても、何も考えずにただ触れるだけでも。さまざまな気持ちに寄り添ってくれる、ずっと手元に置いておきたい本です。
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著者:古性のち
発行:玄光社
印刷:シナノ印刷
サイズ:A5判
ページ数:192ページ
発行年月:2022/11/30