「注文をまちがえる料理店」「deleteC」などのプロジェクトを手がける小国士朗さんの、企画の考え方についての1冊。
小国さんの手掛けるプロジェクトには、認知症やがん、ジェンダー、戦争など、社会課題のテーマを扱っているものが多くあります。
興味があっても、どうにかしたいと思っても、「どのようにそのテーマに関わっていいかわからない」と敬遠しがちな社会課題。でも、小国さんの企画に触れると、そのテーマがなんだか身近に思え、前向きに「ちょっと関わってみようかな」と思えるのだから不思議です。
私はさまざまな社会課題に対して圧倒的な当事者体験がなく、社会を良くしたいと思うものの「どう関わっていけばいいのだろうか」と関わり方がわからないことが悩みでもありました。
そんな時に小国さんに会って、すごく衝撃を受けたことを今でも覚えています。
小国さんは、太陽のように明るく、笑いながら社会を変えていく人。
この本では、そんな小国さんの思考法が、「企画」「表現」「着地」「流通」「姿勢」という5つの項目にわたって、詳細に書かれています。
「伝えたいことがあるのになかなか伝わらない」ことに悩んでいる人、企画やPRなどそもそも伝えることに興味がある人、「社会課題に対する関わり方がわからないな」と思っている方などに、ぜひ読んでほしいなと思う一冊です。
ちなみに店主が企画編集を担当させていただいております。
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著者:小国士朗
出版社:光文社
サイズ:四六判
ページ数:328ページ
発行年月:2022/3/23